第二種電気工事士資格と施工範囲

第二種電気工事士資格と施工範囲

第二種電気工事士の資格で出来る工事の具体的な範囲とは


(更新日:

電気工事士資格の範囲

電気工事士資格の範囲

電気工事士の資格には第一種と第二種の二つがあり、その二つの違いとしてそれぞれに工事できる範囲が定められています。

それぞれの範囲について具体的にはどういうモノなのでしょうか? それぞれの範囲について具体的にはどういうモノなのでしょうか?

これは電気工事法で定められた法律で、間違うと罰則(罰金や懲役)を科せられることにもる重要な部分なので正しく理解しましょう。

[電気工事法]

1960年に制定され、電気工事士に関する様々なことが定められています。

日本の高度経済成長に合わせ1987年に大規模な改正がおこなわれ、第一種電気工事士が国家資格となったようです。

 電気工事士法

第二種電気工事士が扱える電気工作物

第二種電気工事士が扱える電気工作物

電気工事士資格に対する施工範囲を定める内容に「自家用電気工作物」と「一般用電気工作物」がありますが、具体的なにはどのような違いがあるのでしょうか?

電気工事士の資格と範囲
自家用電気工作物 一般電気工作物
最大契約電力500kw未満の需要設備等 一般住宅や小規模な店舗、事業所等の電圧600V以下で受電する場所の配線や電気設備など
ネオン設備 非常用発電装置 600V以下で使用する設備
特殊電気工事資格者(ネオン) 特殊電気工事資格者(発電) 第一種電気工事士
認定電気工事従事者 第二種電気工事士

[一般用電気工作物]

[一般用電気工作物]

一般住宅や小規模な店舗、事業所等の電圧600V以下で受電する場所の配線や電気設備など。

具体例
  • 屋内配線設備(屋内に布設された電線類、分電盤内のブレーカ類、壁に取付けられたコンセント類など・・)
  • 屋側配線設備(建物の外壁に沿って布設された電線類、外壁に取付けられたコンセント類など…)
  • 屋外配線設備(庭などの敷地に布設された架空電線及び地中電線など…)
  • 小出力発電設備(600V以下の電気を発電する出力50KW未満の太陽電池発電設備など…※その他条件あり)

[自家用電気工作物]

[自家用電気工作物]

高圧受電(敷地内にキュービクルがある)している建物(中小ビル・大規模コンビニ)や一定の出力範囲内の自家発電設備等が、これに該当します。

この中でも第二種電気工事士が施工できるのは「低圧受電」方式の建物に限られます。

具体例
6kVの高圧、又は20kV、60kVの特別高圧で受電する工場、事務所ビル、学校、病院、ホテル、スポーツ施設、娯楽施設などの事業場がこれに該当します。

[高圧受電と低圧受電]

[高圧受電と低圧受電]

キュービクル
[高圧受電と低圧受電の違い]

「一般用電気工作物」と「自家用電気工作物」の違は受電方式が異なっている事です。

電気を契約する際に契約電力が50kw未満が低圧受電方式でそれ以上が高圧受電方式でなければいけません。

  • 低圧受電方式とは、電柱にあるトランス(ポリバケツのような形のモノ)で6600Vから100Vまたは200Vに変圧され屋内へ引き込まれてます。
  • 高圧受電方式とは、キュービクル(電柱のトランスと同じ役目をする変圧設備)を自前で設置し、そこから100Vまたは200Vに変圧します。

特長として高圧受電の場合電気使用量の単価が安くなりますが、キュービクルの維持管理費がかかります。

このように自家用電気工作物の中でも高圧受電方式の建物では第二種電気工事士の資格で工事を行う事は出来ないという事です。

[よくある間違い]

例)第二種電気工事士が高圧受電のビル内にあるオフィスのコンセントを交換する事は違法ですか?答えは違法です。

よく勘違いされがちですが、電気工作物の範囲は工事の内容や大きさではなく受電方式で区別されているという事です。

認定電気工事従事者

認定電気工事従事者

第二種電気工事士の資格でも以下の認定を受ける事で第一種電気工事士資格でしか扱う事が出来ない電気工作物の工事を行う事が可能です。

「認定電気工事従事者」

認定証の交付を受けると、最大電力500kW未満の需要設備(「自家用電気工作物」という)のうち、電圧600V以下で使用する電気工作物の工事(電線路に係るものを除く)(簡易電気工事)に従事することができます。(電気工事士法第3条第4項)

この認定書は講習を受講する事により取得できます。

[受講資格]
  • 第二種電気工事士の免状を受けた方 (受講が不要な方)
  • 第一種電気工事士の試験合格者
  • 第二種電気工事士免状取得後、電気工事に関し3年以上の実務経験を有する方
  • 電気主任技術者免状取得後、電気工作物の工事、維持若しくは運用に関し3年以上の実務経験を有する方
[受講方法]

講習はいつでも受講できるわけではなく、年度ごとに指定された期間中に申し込みを行う必要があります。

講習はすべての都道府県で行われるわけではなく、各地方ごとに1会場(関東を除く)なのでお住まいの地域によってはけっこう遠方まで行くことになります。

お申し込みは電気工事技術講習センターのホームページから行う事が可能です。

 電気工事技術講習センター

登録電気工事業者

登録電気工事業者

電気工事店

第二種電気工事士の資格取得後に電気工事会社に所属して工事を行う事は可能ですが、独立して事業者となる場合には電気工事業者としての登録が必要になります。

これは「電気工事業の業務の適正化に関する法律」で定められており、もちろん違反すると罰則があります。

登録を行うにはその営業所を置く場所の都道府県知事へ申請を行います。申請には登録手数料が必要となります。

但し第二種電気工事士資格の方が電気事業者の登録を行うためには登録電気工事業者の下で3年以上の実務経験が必要になります。

登録の有効期間は5年間で、引き続き業務を行うためには更新が必要です。更新の際にも更新手数料が必要です。

[登録手続き]

詳しい情報は各都道府県のホームページをご覧ください。

うまくページが見つからない方は、グーグルやYahooなどの検索BOXに「登録電気工事業者」「スペース」「お住まいの都道府県」を入力して検索してください。

特殊電気工事資格

特殊電気工事資格

ネオンサイン

「ネオン工事」と「非常用予備発電装置工事」の二種類があります。 それぞれに資格試験または講習を受講する必要があります。

特殊工事を専門的に行う方でなければ、特に取得する必要はないと思います。

ネオン工事

ネオン管の設置と配線工事 高圧9,000~15,000Vを扱うために非常に危険である

受験資格

電気工事士免状の交付を受けている者。

受験方法

  • ネオン工事資格者認定講習を受ける
    認定書を申請するには5年以上の実務経験が必要
  • ネオン工事技術者試験を受ける
    合格後は各地域の「産業保安監督部」に申請する事により認定書が発行される。
非常用予備発電装置工事
非常用予備発電装置として設置される原動機、発電機、配電盤(他の需要設備との間の電線との接続部分を除く。)及びこれらの附属設備に係る電気工事。

受験資格

電気工事士免状の交付を受けている者。

受験方法

  • 非常用予備発電装置工事資格者認定講習を受ける
    認定書を申請するには5年以上の実務経験が必要
  • 据付工事部門の経験が5年以上ある場合
    自家用発電設備専門技術者試験を受けることが出来る。

電気主任技術者

電気主任技術者

電気主任技術者とは事業用電気工作物の保安監督をするための資格です。

また電気設備を設けている事業主は、工事・保守や運用などの保安の監督者として、電気主任技術者を選任しなければいけません。これは法令で義務づけられているので違反すれば当然罰則があります。

電気主任技術者の資格は1種、2種、3種の三種類があります。 電気工作物の電圧により区分されています。(以下表参照)

電気主任技術者の資格と範囲
事業用電気工作物
第一種電気主任技術者
電圧17万ボルト以上 第二種電気主任技術者
電圧17万ボルト未満 第三種電気主任技術者
電圧5万ボルト未満

国家資格であって難易度も高く電気工事士の上位資格だと思われているかもしれませんが、じつはこの資格で電気工事を行う事は出来ないんです。

主な仕事は電気設備の点検です。 独自に保安規定を定め、計画を立てそれに応じた点検を実施します。 保安規定の内容は、経済産業省の管轄である[産業保安監督部]に届け出の義務があります。

点検する作業員

これらを実施できるのが電気主任技術者と言う事になります。 この点検は電気事業法で定められたもので、届け出た通りに実施していない場合は立ち入り検査が入る事もあります。場合によっては設置許可が取り消されるという事態にもなります。

点検の結果修復の必要があれば電気工事士に修理を依頼します。 もちろん両方の資格を取得していれば、点検後に自分で修理するということも可能ですが現実にはそのようことは行われていないようです。

打合せをする作業員

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